学校日記

3月20日 卒業式(校長励ましの言葉)

公開日
2023/03/21
更新日
2023/03/21

行事

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 卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。大きなランドセルを背負い、浅井南小学校の校門をくぐってから、早6年。毎日が楽しくて、あっという間に過ぎたこともあったでしょう。時には、苦しくて、負けそうになったこともあったかもしれません。特にこの一年間は、最高学年としての重い責任が加わりました。しかし、委員会活動、児童会のオアシス活動、毎日の通学班指導、運動会、そして、学習発表会などで一人一人が力を十分に発揮し、下級生にすばらしい後ろ姿を見せてくれました。

 (中略)

 6年生の2学期、10月13・14日には修学旅行に行きました。京都や奈良の名所について事前にクロームブックなどの端末を使って十分調べ、一人ひとり目的意識をもった旅行となりました。例年よりもたくさんの名所を訪れ、思い出に残りました。特に、今年は京都嵐山の美しい竹林をみんなで歩いたこと。トロッコにのって雄大な景色を眺めたこと。これらの思い出は、生涯忘れることのない思い出として心に刻まれたことでしょう。

 10月29日の運動会、「燃えよ魂、いまこそ輝く、君の姿!!」というテーマのもと、未来が明るく平和な世界でありますようにと願いを込めて、美しいフラッグと真剣な眼差しは、感動的で見ている人たちの心に残りました。新時代の運動会となりました。

 1月に行われた学習発表会、「作ろう!! キラキラ あざなんパーク」では、「墨絵にチャレンジ」というテーマのもと、墨の濃淡、かすれ、ぼかし、にじみを見事に生かした、個性あふれる作品を仕上げていました。国語、社会科、総合の時間に学んできた、日本の伝統文化の価値を理解し、すばらしい表現力を発揮しました。地域の方々がとても感動して「どの作品も見ごたえがあり、心が癒されました」と言ってみえました。

 そんな皆さんに、さらに、人として本当の強さをもって、何事にも立ち向かっていってほしいという願いを込めて、応援のメッセージを贈ります。

 「一隅(いちぐう)を照らす」という言葉を聞いたことはありますか。平安時代、天台宗を開いた最澄が著した山家学生式(さんげがくしょうしき)の冒頭にある一節です。一隅とは片隅という意味で、「一隅を照らす」とは、「片隅の誰も注目しないような物事に、きちんと取り組む人こそ尊い人である」という意味です。
 
 誰もが注目するような表舞台で活躍することばかりが尊いわけではありません。一人ひとりが自分の場所で「一隅を照らしていく」ことこそ、私たちが大切にしなければならないことです。
 
 そして、それが積み重なっていくことで、光り輝くすばらしい世の中が出来上がっていきます。どこかの片隅で、誰の目にも止まらないようなものに目を向けて活動することも尊いものだと最澄は今の私たちにも通じることを伝えています。
 
 確かに「片隅を照らす」だけでは全体が明るくなるわけではありません。一人ひとりがともすのは小さな光でしょう。しかし、今自分にできることを一生懸命やること、その灯りが他の人にも伝わり、皆が照らすことになれば、光が全体にあふれ、きっとすばらしい未来が開けていきます。

 皆さんの未来への道のりはまだ始まったばかりです。その道のりは、まだまだ遠く決して平たんな道ではありません。それでも、高く、大きな夢をもって、今いる立場のことに一生懸命取り組み、自分の道を切り開いていってください。夢や希望は、未来に向かって前向きに生きようとする心の強い支えです。

 開校150年という節目を迎えた、令和4年度、この伝統あるこの浅井南小学校の卒業生であることに重みを感じ、自信と誇りをもち、未来に向かって力強い一歩を大きく踏み出してください。浅井南小学校の我々は、いつまでも令和4年度卒業生の皆さんの応援団です。
 
 最後になりましたが、保護者の皆様、お子様のご卒業を心からお祝い申し上げます。この6年間にわたって、本校の教育活動に対して、深いご理解とご協力を賜りましたことに深く感謝申し上げます。これからお子様は人生において最も多感な時期に入ります。保護者としても悩むことも多いかと存じます。

 そんな時こそ、保護者の皆様の前向きに生きる姿が、必ずやお子様を勇気づけていくと思います。夢に向かうお子様の姿を温かく見守りください。また、お子様は卒業されますが、今後も引き続き、浅井南小学校をお支えいただけますよう、重ねてお願い申し上げます。
 
 さあ、卒業生の皆さん、いよいよ旅立ちの時です。みなさんが心豊かでたくましい人間となることを祈念し、式辞といたします。