第38回卒業式 式辞 【3月16日(木)の浅井中小】
- 公開日
- 2017/03/16
- 更新日
- 2017/03/16
校長室より
春の柔らかな光に包まれ、正門の桜の樹のつぼみも冬の厳しい寒さを乗り越え、日ごとにふくらみを増してきました。この佳き日に、本校を卒業する83名の卒業生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。
ご来賓の皆様には、ご多用の中を本校第三十八回卒業式にご臨席いただき、式典に一段と光彩を添えていただきました。高い所からではありますが、厚くお礼を申し上げます。ありがとうございます。
保護者の皆様、本日はお子様のご卒業おめでとうございます。思い起こせば、これまでの十二年間いろいろなご苦労もあったと思いますが、今日心も体も立派に成長されたお子様の晴れ姿をご覧になり、その感激もひとしおかと存じます。心よりお祝い申し上げます。
さて、卒業生の皆さん、皆さんとは4年生、5年生、6年生の三年間を一緒に過ごしてきました。
4年生のときは、一クラスの人数が40名を超えてしまい、冬場のストーブの置き場に困るほど窮屈な中で学習に頑張る姿が見られました。
5年生からは友だちが増えたことで、三学級となり、教室にはゆとりが生まれました。夏のキャンプは、とても暑くなりましたが、誰一人体調を崩すことなく飯盒炊飯やキャンプファイヤー、ハイキングに意欲的に取り組むことができました。
6年生になると最高学年として素晴らしい姿を随所に見せてくれました。運動会でのきびきびとした動き、修学旅行で常に5分前行動に心がける姿勢、毎日の委員会活動や通学団班長としての活動など、頼りになる6年生でした。特に展覧会での「12年後の私」の作品は、みなさんの夢と希望が具体的に表現された素晴らしい作品がたくさんあり、これからのみなさんの頑張りを応援したくなるものばかりでした。
皆さんは、明治時代に日本の近代化を進めるために多くの外国の人が日本に来て、様々な技術を教えてくれたことを社会科の授業で学んでいると思います。その中に、クラーク博士がいました。クラーク博士は今の北海道大学の前身である札幌農学校の教頭先生として、日本人のために近代農業を教えていました。「Boys, be ambitious 少年よ、大志を抱け」という有名な言葉を残した人でもあります。大志とは将来への大きな夢や希望という意味です。この言葉はまだたくさんの可能性を持っている皆さんに贈りたい言葉の代表でもあります。
実は、この言葉には続きがあると言われています。続きを読んで初めてクラーク博士が伝えたかったことの本当の意味が分かります。その続きの言葉を含めたクラーク博士の残したといわれる言葉の日本語訳を読んでみます。
「少年よ大志を抱け。ただし、金を求めたり、自分勝手なものを望んだりする大志であってはならない。名声という浮わついたものを求める大志であってはならない。人が人として備えなければならぬ、あらゆることを成し遂げるために大志を持て」
これは、お金のためだとか、出世して偉くなりそれを自慢するために大志を持つのではありません。人としてあるべき姿や生き方を自分自身で求め続けるために大志を抱きなさい、という意味が込められているのだと思います。
自分の夢や目標を追い求めても、実現することが難しいこともあります。しかし、実現が難しいからといって、未来にある自分の可能性を簡単にあきらめることはありません。自分は、何のためにその夢や希望を抱いたかの原点を常に見つめていってください。単に職業を希望しただけではなく、人に優しく接したい、命を大切にしたい、人に夢を与えたいといった自分の生き方につながる思いがきっとあったはずです。たとえ、希望の職業につけなくても、自分の生き方につながる思いが実現できるように、自らの知恵と意志で未来を切り開いていってください。みなさんが「12年後の私」の作品に込めた思いを胸に自分の可能性を信じて、一歩でも前に進んでいこうとする気持ちをいつまでも忘れないようにしてほしいと願います。
卒業生のみなさんが自分や友だちの命を大切にして、希望や夢を抱いて新しい世界で活躍されることを願って、私の式辞といたします。