忘れない 3月11日
- 公開日
- 2022/03/11
- 更新日
- 2022/03/11
校長だより
今日は、東日本大震災から11年目となる3月11日です。新聞やメディアでは、避難生活を送る人がいまだに4万人近くいらっしゃること、2526人の人たちの行方が分からないこと、多くの困難や悲しみを抱えながらも、少しづつ前へ進もうとしている人々の歩みが伝えられています。また、震災が人々の記憶から薄れていかないよう、体験を語り継ぐなどの活動についても紹介がされています。
今日、私は子どもたちに、高校の先生が、生徒とともに、震災時に人命救助や遺体の搬送などを行った経験について話をしました。先生が、生徒たちに「絶対に死ぬなよ」と声をかけ、がれきの中の生存者を探したこと、建物の中はがれきの山と化し、ガス漏れの音が不気味に響いて、地獄のような状態だったことなどを紹介しました。
先生が、悩みつつもこうした悲しい経験を公開したのは、「人の心にひっかかることがないと、記憶は薄れ、忘れられてしまうから」という思いがあったと話されていたことが印象的でした。11年たった今でも、大切な人をなくし、ふるさとにも戻れない人がいる現実を忘れてはいけないと思い、子どもたちに話をすることとしました。
今日は午後、各クラスで黙とうをささげ、亡くなった方のご冥福をお祈りしました。災害はいつかどこかで起きることではなく、自分にも起きることとして知る努力をする、そして、忘れないことを大切にしていきたいと思います。