パラリンピック閉幕 9月6日
- 公開日
- 2021/09/06
- 更新日
- 2021/09/06
校長だより
13日間の日程で行われた第16回夏季パラリンピック東京大会が、5日閉幕しました。アスリートたちの全力で試合にかける姿は、すがすがしく勇気をもらいました。浅井北っ子の皆さんも、今回のパラリンピックで初めて知った競技やルールも、たくさんあったことでしょう。
私もさまざな競技で、選手たちの全力のプレーを見て、競技としての面白さに魅了されました。多くの選手が、私たちが過ごしている同じ時間の中で、パラリンピックを目指し、努力を続けてきたエピソードを知ることができたのも、意義のあることでした。
今回、アーチェリーの選手として出場した岡崎愛子さんについてのエピソードも、心に残っています。岡崎さんは、今から17年前、ニュースで大きく報道されたJR福知山線脱線事故で電車に乗っており、大けがをして1年以上入院をしました。下半身がほぼ動かなくなる中で、生き方を考え、なりたい姿をイメージし、一人暮らしや就職などの行動をしたそうです。行動をすることで、できることが増え、自信を持てるようになった岡崎さんは、アーチェリーと出会い、今回選手として出場しました。 岡崎さんは、「どんな困難もどうしたらできるか考える」「一つ一つの経験の積み重ねで今がある」と話していました。
新聞記事の一文に「眼鏡をかけている人は、眼鏡をはずした途端、街歩きもままならなくなる。老いれば視力が衰え、足腰が弱る。私たちは誰もが地続きの世界にいる」と書かれていました。誰もが、悩みや弱さを抱えていることが当たり前であることを忘れていはいけませんね。そして、私たちが日ごろ目にするニュースの中には、その出来事によって自分の今が大きく変わっていく人がいます。ニュースの向こうには、そうした人たちがいることも常に忘れずにいること、そして、他者へ思いをはせる想像力を持ち続けていきたいと思います。