かこさんの思い 4月16日
- 公開日
- 2020/04/16
- 更新日
- 2020/04/16
校長だより
みなさん、元気にしていますか。今日は先生の大好きな絵本作家かこさとしさんについて紹介したいと思います。かこさとしさんは、「だるまちゃんとてんぐちゃん」などのだるまちゃんシリーズ、「からすのパンやさん」などのからすの家族が主人公のお話シリーズがあります。読んでみたことがある人もいることでしょう。ちなみにこのページで紹介しているのは、「からすのおかしやさん」のさし絵です。おいしそうなお菓子がいっぱいありますね。みんなは、どれを食べてみたいかな?
かこさんのお話の中には、たくさんのものの中から、一つ自分の気に入ったものを選ぶ楽しみがあります。たとえば「だるまちゃんとてんぐちゃん」では、たくさんのせんすの中から、だるまちゃんがお気に入りのせんすを一つ選ぶ場面がありました。なぜ、そのような場面をお話の中に入れたのか、以前、かこさんがお話をされていました。
かこさんが、子どもの頃、日本は戦争をしていました。かこさんは、日本中が戦争で戦っている兵隊さんの勇ましいお話を聞いて、いつか自分も立派な兵隊さんになることを夢見るようになりました。
でも、戦争が終わってみると、家族を亡くし、住む家や仕事もなくし、多くの人がつらく悲しい思いをしていることに気がつきます。その時、かこさんは、自分が一つの情報だけを信じてしまい、ものごとをいろいろな目で見ていなかったことをとても悲しく思ったそうです。そこで、かこさんは、絵本の中で、さまざまなものを選ぶ場面を描くことにしました。それは、子どもたちに世の中には選ぶものがたくさんあって、その中から自分が一番いい(正しい)と思うものを選んでほしいと願ったからだそうです。
かこさんの絵本は、わくわくする楽しいさし絵があふれていますが、その中には、かこさんのこうした思いが込められているのですね。今、世の中には、新型コロナウィルスに関する様々な情報があふれています。中には、わけもなく心配や不安になるもの、病気になった人を差別するようなものもあります。先生は、たくさんの情報を比べ、しっかりと調べ、考えて行動していきたいと思います。皆さんもどうぞ、落ち着いて行動してくださいね。
学校には、かこさんの絵本が皆さんを待っています。学校が始まったら、ぜひ、読んでみてくださいね。